機能紹介
5種類の表示モードで手動位置合わせも柔軟に
Slice Alignerには、多彩な位置合わせの機能が搭載されています。データや条件に応じて適切な処理を使い分け、また場合によっては、機能を組み合わせて処理をおこなっていきます。
1: Single slice view シングルスライスビュー
画像を1枚ずつ表示します。ROIツール(紫色の枠)で位置合わせの基準となる、テンプレート部分を選択します。
2: Processing view プロセッシングビュー
二分割画面で処理前後の画像を比較できます。このビューでは29種類のパワフルな一括画像処理(フィルタ処理や二値化等)を施すことができます。適切な前処理により、より良い位置合わせ結果が得らる可能性があります。
3: Template view テンプレート・ビュー
位置合わせの基準となるテンプレート部分を表示します。
4: Alignment view アライメント・ビュー
前後画像が半透明の重なった状態で表示されます。
自動処理だけでは位置があわなかったスライス画像を手動で前後の位置関係を見ながら微調整することができます。
前後画像の位置を見ながら、手動で微調整可能です。
前後画像の移動/回転、明度/色補正後に、前後画像を一組にしたalnファイルを出力します。
5: Multi slice view マルチスライス・ビュー
位置合わせ処理後の画像を一覧表示で確認し、保存することができます。
それぞれのビューでの処理後の画像を、このMulti slice viewへワンクリックで一括転送できます。
位置合わせ後にExFact VRで3D化
スライス画像の位置合わせを行った後の画像データは、ExFact VR で読み込み、三次元構築することができます。
ExFact VRは、3D画像解析20年の匠 日本ビジュアルサイエンスが手がける、断層画像(X線CT/FIB SEM等)の3D化ソフトです。
※ExFact VRは別売
5種類の多彩な自動位置合わせ
Featureマッチング
前後画像の特徴点を抽出し、それらを参照して自動位置合わせを試みる手法です。処理は高速です。画像上に特徴点を自動的に設けて位置合わせを行うため、単純な形状、構造を持つサンプルや前後の画像であまり差みられない画像に有効です。
Phaseマッチング
2つの画像をフーリエ変換し、その周波数スペクトルから得た、位相画像を元にシフト量を算出し、高速に自動位置合わせをします。マテリアル等の反復した複雑構造に有効のようです。
Templateマッチング
画像に共通した画像領域(テンプレート)を設定し、それを基準として自動位置合わせします。共通の画像領域を設定できる場合に有効です。FIB-SEMでは事前に基準となる構造をサンプル上に加工して撮像するのも一案です。
ROIマッチング
ROIツールで指定した矩形領域と、近い画像が次にも現れると仮定して、テンプレートマッチングを繰り返して、自動位置合わせ試みます。XY方向の移動量が算出されます。やや処理時間はかかりますが、万能で良質な手法です。
Rotateマッチング
ROIツールで囲まれた矩形領域と近い画像が次のスライス画像にも現れると仮定して、テンプレートマッチングを繰り返すことで自動位置合わせを試みます。左の「ROIマッチングによる自動位置合わせ」と同等のアルゴリズムですが、画像の回転を考慮すると言う点が異なります。
もっとも処理時間がかかりますが、万能で良質な位置合わせ手法です。
29種類のパワフルな一括画像処理
29種類の多彩な画像処理機能を搭載。
輝度ムラ補正/二値化/ノイズ軽減等を、大量のスライス画像に多彩な前処理を一度に行うことができます。
これまで手作業で1枚ずつ行なっていた、面倒な画像の前処理の手間を圧倒的に軽減します。
共通機能のご紹介
From-To機能
位置合わせをするスライス画像の範囲を選択できます。
選択した画像のみを位置合わせの対象にできます。位置合わせの要不要に合わせて範囲を選択したり、範囲を決めて順に位置合わせを行うことができます。
位置合わせスコア機能
いろいろな手法で位置合わせをを行ってみてその結果を評価する目安として使います。
スコアとは前後画像のROI指定の領域で、輝度値の差の合計を画素数で割った値です。一般的に値が小さい程、位置合わせがうまくいっていることを意味します。
Edge Offset機能
指定した画素数分の画像のエッジ(輪郭)を無視し、その内側の領域のみで自動位置合わせを行なうためのツールです。
すべての自動位置合わせはROIツールで選択した部分のみで、位置合わせを行います。従って、画像中に無視したい構造があれば、それを除外するようにROIを設定するのが適切です。